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| 農業機械発展の歴史 |
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第二次世界大戦終結後の昭和21年、混乱の中で「農地改革」が行われ、多くの自作農が誕生し、これが後に農業機械化を促進する伏線となりました。昭和25年朝鮮動乱勃発により特需ブームが起こり、以降、日本の機械工業は飛躍的な成長が始まります。この結果、農村部から都市部への労働力の大量移動が起こることになり、農村部の労働力不足は機械化によって解決されることになりました。
農業機械産業は、昭和28年に「農業機械化促進法」の制定を契機にめざましく進展しました。当時の耕うん機の普及台数は、わずか3.5万台程度でしたが、7年後の昭和35年には52万台、昭和40年には300万台にまで達しようとしていました。これまで、牛馬による農耕作業が、昭和20年代後半から30年代にかけて急速に減少し、やがては皆無となった現象は、まさに農作業の機械化へ転換したことを象徴的に示しています。
昭和36年、農業従事者と第二次産業従事者の間の所得・生活水準の格差を是正するために「農業基本法」が制定され、農業生産性の向上そして農業構造の改善が謳われました。さらに、財政措置として「農業近代化資金助成法」が制定され、長期・低金利の資金導入の道が開かれ、農業機械導入の促進剤となりました。
このように農業機械化のための基盤の整備が進むに併せて、歩行型の耕うん機やバインダなどから、さらに労働を軽減化する乗用トラクタやコンバインが開発・実用化されていくことになります。
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日本の高度経済成長により、農村部の労働力は第二次産業、第三次産業に流出し、多くの兼業農家が出現することになり、機械化による合理化・軽作業化が必要不可欠となりました。機械化が遅れていた田植機も、昭和40年代前半には実用化され、耕うん、田植え、管理、収穫、乾燥、調製の稲作機械化一貫体系が完成します。この結果、短い年間労働作業時間の稲作経営が可能となり、農業機械は驚異的なスピードで普及しました。
日本人の食生活の変化や米の豊作によって、米の在庫が急増し、昭和44年米価据え置きの事態を招き、これまでの増産政策から一転して米生産調整対策実施要項による減産政策に転換し、さらに、昭和46年のドルショックによる景気後退で、農業機械の需要も一時停滞することになります。しかし、快適な農作業を能率良く行う乗用型の農業機械への転換期を迎えたことで、昭和48年のオイルショックによる石油関連製品の品不足と「狂乱物価」のときにも、農業機械の需要は拡大し、昭和52年(6,590億円)まで続きます。これは、生産者米価の大幅な引き上げ(48年約15%、49年約32%)、減反の緩和、物価高の先行懸念から農家の購買意欲が高まり、農業従事者の高齢化・女性化と農業機械の多様化が進んだことが挙げられます。
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本格的な乗用化の時代を迎えた昭和50年代、トラクタ、コンバイン、田植機は、高性能化・耐久性向上だけでなく、メカトロニクスを応用した易操作性の向上、居住性の改善、安全対策など、農業機械はめざましい技術発展を遂げました。また、昭和59年、租税特別措置法により「中小企業新技術体化投資促進税制(メカトロ税制)」が施行され、税制上の優遇措置がとられたことにより、メカトロ化された農業機械の普及が促進されました。
しかし、空前の需要ブームも、普及の一巡により、それ以降は更新需要に期待する以外にない時代に突入することになります。
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稲作用機械の一層の技術進展(大型化、高性能化)とトラクタの輸出増もあって昭和61年に二度目の生産ピークを迎えるが、昭和63年に2年連続の生産者米価の引下げと農産品8品目の輸入自由化などが重なり、農業の二極化(規模拡大専業と第二種兼業)が一段と顕著になりました。
米の消費量が低下する一方で、貿易自由化の流れは農産物も例外ではなく、米の輸入自由化に対する外的圧力が強くなりました。大凶作で米緊急輸入の事態となった平成5年、ガットウルグアイラウンド農業合意による、米のミニマムアクセスの受け入れによって、ますます国内の米の生産・流通コストの大幅低減と稲作経営規模の拡大が急がれる事態となりました。
平成11年「食料・農業・農村基本法」が制定され、食料供給の安全保証と農業・農村の多面的機能を重視して、中山間地農業の維持と農地の有効利用の促進によって食糧自給率の維持から向上をめざす基本方針が定められ、また、米の輸入についても関税化受け入れの方針転換が行われました。
日本の農業に求められていることは自立可能な農業の確立を早急に実現することです。このため、農業機械の技術開発の方向は、大型化、高性能化だけでなく、作業の複合化や省略化への対応、さらには小型・シンプル・低価格化の要請が強くなっています。
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農業発展の歴史において、農業機械化技術が果たした役割は極めて大きいものがあります。しかし、今日の農業現場をとりまく経済社会情勢は非常に複雑かつ多様なものとなっており、それに伴い、農業機械に係る技術開発についても様々な要請がなされています。
すなわち、稲作をはじめとする土地利用型農業においては、さらなる生産性の向上、立ち後れている野菜・果樹作の作業や生産条件が不利な中山間地域での機械化、農産物の高品質化・高付加価値化は勿論のこと、環境問題・安全問題に対応した技術開発に業界挙げて取り組むことが大きな課題となっています。
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